先生宅、訪問。再び。

火事で自宅が全焼してしまった先生の家を、再び訪問。


事前に連絡を取ろうと思って電話を入れるも、出ない。家族総出で現場片付けの作業をされてるんだろうと判断し、現場へ直接赴くことに。


今回は食料品と衣料品を持っていこうと思い、現場から程近いところにある大型スーパーへ行くも、期待していた「おにぎり詰め合わせ」がない……あるって聞いてたのに。しかたないのでお茶・ジュースのペットボトル3本とティーパックほうじ茶を購入。衣料品はちょうど良さげなのがあったので、靴下とちょっと軽めのセーターを購入。


同時に、滅多に帰らない実家へ寄って、タオル・バスタオル・石鹸の類を入手。この辺はいくらあっても困らないものだろうという判断。でも包装は極力なくして、今後も使えそうなトートバック(小)へ入れ替えて持参することに。包装なんて現場ではゴミにしかならないので。


現場へ着くと、家から庭へ運び出された大量の品々が、真っ先に目に入りました。焦げたもの・壊れたもの・溶けたもの・水浸しのもの…。1つ1つ思い入れがあるだろうに…と思うと心が痛みます。


奥の家へ行くと、思った通り作業の真っ最中でした。前回会えなかった先生ご本人にも会うことが出来ました。こんな形ですが数年ぶりの再会が果たせて、本当に良かった…。とにかく、ご無事で良かった。奥さんの足は杖なしで歩ける位に回復していました。これも本当に良かった。あと、息子さん1人とお知り合いの方(多分)が1人いらっしゃいました。


再会の喜びもそこそこに、自分も作業の手伝いをしました。でも、作業量に対して人手が全く足りませんでした。家は2階建てで部屋は全部で8つ。そしてその8つの部屋全てが混乱を極めています。でも人手は自分含め合計5人…。


作業内容は、各部屋の荷物を「捨てるもの」「取っておきたいもの」にわける、というものです。
家自体は、全焼ということで全ての部屋に火が回ってしまっているので行く行くは解体となりますが、解体業者は建物内の荷物まで関知しないため、必要なものは解体前に取り出しておく必要があるのです。


…というわけで作業全体としてはこんな感じでした。

  • 部屋で「捨てるもの」「取っておきたいもの」種分け
    • まずこれが一苦労。ガラスは割れてるわ柱は焼け落ちてるわで混乱してる場所で、物をどかして一通り探索する必要があるのです。
  • 「捨てるもの」の分別
    • ここでもまた一苦労。「燃える」「燃えない」「粗大」「危険」と分別する必要があるのですが、いろんなものがありすぎて、どう分ければいいか困惑すること多々…。しかも行政に運び入れた時、分別が甘いとやり直しさせられるというからゲンナリです。
  • 分別された「捨てるもの」を外へ運搬
    • 階段を上ったり降りたり、部屋を行ったり来たりの繰り返し…。根気と体力がいります。
  • 「取っておきたいもの」の確認
    • ご家族に必要かどうかを確認して頂いてました。自分から見ると必要ないように見えても、ご家族にすると取っておきたいものだったりするのですね。当たり前のことなのでしょうけども、これを実感した時「やっぱ1つ1つ全てのものに思い入れがあるんだなぁ…なのに殆どが焼失してしまうというのは本当にツライことだなぁ…」と強く思いました。
  • 「取っておきたいもの」(大)の運搬
    • 現場に置く場所が無い為、片道1hはかかるだろう親戚のお宅へ運搬する必要がありました。トラックへ積み込みで一苦労。運転で一苦労。おろして一苦労…。


2階があらかた片付いて1階に手をつけて少し経ったところで、日が暮れて時間切れとなってしまいました。当然のことながら電気が通ってないので夜間の作業はできないのです。



精神的ショックも大きく、体力的にもきつい、さらに仮住まいは狭いし、満足に買い物にもいけない…。当然、夕飯の支度だってする気にならないと言います。そしてこんな状態がいつまで続くのかと思うと、本当に辛いし切ないしとても遣る瀬無いと思います。でも、先生も奥さんも、自分の前では気丈に振舞ってらっしゃって、こんな状態でもそう振舞えるお二方は素敵だなと自分は思います(そして自分が居ることで気を使わせちゃってるなぁとも思いました)。


こんな形でしか協力できませんが、最もつらい時期を共にすることで、少しは恩を返せたかなぁと思ってます。いや、まだまだ足りませんけどね。


今回の教訓:
火事見舞いには


人手 > 食料・飲み物 > 衣料・医療品(絆創膏・ハンドクリーム・ウェットティッシュとか)> 金

人手にかなうもの無し。


奥さんや先生の手が炭で痛々しいほど荒れていた(アカギレできてました)のが気になったので、次回行く時は絆創膏・ハンドクリームなどの手を労わるものと、今度こそ何かの食料品(おかずメイン)を持っていこうと思います。