ホームオブハート 続報

4/16の日記(id:myasuko:20040416)で扱った話の続報。


今回の焦点はHOHにて児童に対して行われていたとされる、外部からの隔離・学校への不通学・食事作りや掃除の強制などが、栃木県によって「虐待」と判断されるか否か、といったところにあったように思う。
で、それに対して栃木県が取った措置の内容が3日に発表されたようだ。


(一例)子供6人に保護措置=虐待は認定せず−ホームオブハート問題で栃木県
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040603-00000944-jij-soci


今回の発表をめぐり、Toshi Office側は「虐待はなかった」「事実無根」という認識を一層強めているようだが(→http://www.toshioffice.co.jp/top.htm、6/8現在)、実際には各社から報道されている内容には微妙な違いが見られるようだ。


自己啓発セミナー対策ガイド - ホームオブハート事件データ集
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Poplar/5851/shiryo06.htm
●2004/06/04 読売新聞報道、他の情報と食い違い

読売新聞は3日、ホームオブハート関連施設で保護された子供たちについて、栃木県が「虐待ではない」と認定したと報じた。しかし、その後の下野新聞の記事や、Yahoo!ニュースに配信された時事通信毎日新聞の記事では、「虐待を断定するには至らなかった」と、ややトーンが異なる報道内容になっていた。(後略)

これは実際に自分もあれこれニュースを読んでいて感じたことだった。
おぃおぃ結局のところどうなのよ?と思っていたら、こんな話が。


(同上)●2004/06/05 6月3日報道の修正情報

 弁護士紀藤正樹のLINC「ホームオブハートとToshi問題を考える 04/06/05」によると、3日の栃木県の決定は、「“不適切な育児環境であった”と発表しただけであり、児童虐待防止法上の「虐待があったという認定もしていないし、また虐待が無かったという認定もしていない」とのこと。同様の情報は6月4日に「ホームオブハートとToshi問題を考える会(HTP)」にも掲載されているが、それぞれ紀藤弁護士とHTP代表・山本ゆかり氏が別個に、栃木県に直接確認したもの。
 地元・下野新聞も6月4日紙面で、「不適切な養育と判断」との見出しで、県の決定を大きく報じている。同記事によれば、県児童家庭課はホームオブハートでの子供たちの生活について、「子どもたちに養育させる場面もあり、親子の接触が少なく(養育環境が)不適切と判断した」となっている。労働強制の有無についても、「強制はなかったが、清掃や食事の手伝いは、深夜零時すぎまでかかることも一、二回ではなかった。周囲が見過ごしていたのは、適切な養育とはいえない」とする児童家庭課のコメントを掲載した(後略)

………うーーーむ。結論としては「限りなくグレー」と言ったところか。


残念ながら自分には「事実無根」と突っぱねられる程までは至らなかったのだなぁというように見える。虐待とは言わないまでも養育の現状としては不適切な状況であったということは事実、ということなのだから。「事実無根」と主張したいHOH側は大きく水をあけられた格好だと思う。HTP側の主張におおむね沿っているよなぁ。


さらにHOH側の代表者の言葉がちょっと…。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040603-00000512-yom-soci

(中略)
ホームオブハートの桃井多賀子会長は「虐待は最初から事実無根。母親と子供たちの問題であり、静かに見守りたい」とコメントした。(読売新聞)

「母親と子供達の問題」って……(汗。
話の前後が見えないのでアレだが、ここで問題になっているのはそこじゃなく、HOHで虐待があったかどうかが問われているんだと思うのですが。字面のまま理解すると、体のいい「責任逃れ」に聞こえてしまうのだけどなぁ。


HOH側の見解の一部が以下にあり
http://www.homeofheart.co.jp/re.false%20report.htm
この中で

当社はCD制作販売事業をメインと致しております営利企業であり、宗教法人及び、団体でもまったくございません。(中略)

また、当社アーティスト及び、総合プロデューサーであるMASAYAについては、彼は、20代前半ヨロン島のプリシアリゾートの創設オーナーであり、そののち20代で史上最年少にして、一部上場企業であるミサワリゾート(株)取締役に就任、その後、20代後半のころ、”自分をみるセミナー”に出会い、それを受講後人生が一変し、本質的生き方へと転換したいとし、民間セラピスト及び、トレーナーの道を歩み、その後、癒しのブームの火付け役として、ヒーリングミュージックの先駆者的存在として現在に至っております。

と、あくまでも「CD制作販売業者」だと言っている。でも自分としては以下のサイトに上がっている問題点、とりわけ1が気になってしまう。

ホームオブハートとToshiの問題点
http://www.htphtp.com/htpmonndai/htpmondai.htm

1 「自分を観る」自己啓発セミナーを行う会社であると称しているが、実際はトレーナーであるMASAYAこと倉渕透氏を絶対的指導者として、あらゆる観念を捨て万物に貢献するために人生の全て(それまでの人間関係、家族関係、財産、仕事など一切)を捨てなければならないと教えている。


もし1の問題点のとおりなら、これは間違いなく破壊的カルトなのだと思うのだが。はたして?



あとは個人的な雑感。
個人的に、Toshiのメッセージはかなり響くものがある。まぁいつもの如く自分と共通する部分が見え隠れするからだろうが、彼ほどにHOHを内から見た視点でものを語っている人もそういないと思う。
こういう問題は「内にいるからこそ見えるもの、内にいるからこそ見えないもの」と「外にいるから見えないもの、外にいるからこそ見えるもの」の両方が混在している。
この両者の溝が問題を大きくする要因であるし、それはいた仕方がないところもあるけど、それでもまず「相手の言い分を少しでも理解する」という姿勢が、本当は大事なんだろうなとは思っている。自分の言い分を一方的に言うだけでは、相手は態度を硬化させるだけだ。
…まぁ刑事告発とかいう場面ではそんなこと考慮されなくて当たり前だが。


興味を持ったものとかリンク集とか:
Yahoo!NEWS - ホームオブハート
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/home_of_heart/
今回の誤った報道について 1 (HOH公式HP内)
http://www.homeofheart.co.jp/re.false%20report.htm
ホームオブハートとToshi問題を考える
http://homepage1.nifty.com/kito/htp-info.htm
自己啓発セミナー対策ガイド - 2004/04/08 ホームオブハート(レムリア)で児童ら5人を保護
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Poplar/5851/new34.htm
自己啓発セミナー対策ガイド - ホームオブハート事件データ集
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Poplar/5851/shiryo06.htm
こころ模様4
http://www.toshioffice.co.jp/kokoromoyo4.htm
朝から生テレビ
1998年9月17日 8時30分 フジテレビ『おはよう!ナイスデイ』
http://homepage.mac.com/konmedi/1998_09_17.html