柳原先生

個人的には、真の主役は柳原先生だと思う。
他の登場人物たちはみんな自分の立場がハッキリしてるけど、
柳原先生は立場が決められずものすごく葛藤する。


真実を全て知っているキーマンである自分と、大学病院内での自分の立場や自分を取り巻く環境との挟間で、彼はもがいてる。
そんな彼に、本当の意味での支援者(友達とか恋人とか)は誰もいない。


立場が決まってる他の人に比べると彼は弱々しく見えるし、性格的にも弱いところがあると思う。でも、葛藤する様とその弱さに、すごくリアルを感じる。そういう意味で、真の主役だなぁと思ったりする。
…自分も、彼と同じ立場だったら、同じことをするかもしれない。


「オレ、これでいいんだよな…?」と柳原先生。
それを肯定する友達。
…確かに、そういう道もあるかもしれないし、楽だろう。
でも、今後の彼の人生においてトラウマ?になることは必然。
頼りの結婚相手も本当の支援者ではないなんて…。
それは孤立無援。とても切ないことなんじゃないだろうか。


もし、あなたが柳原先生と同じ立場だったら、どうしますか?