コーチング?

会社では、現場に配属された新人に対する教育方法としてOJTを取り入れているが、先週末急遽OJTトレーナーの役を仰せつかってしまった…。今年はやらなくて済むとすっかり安心してたのに(汗。ねぇ、ほら、心の準備とか、いるじゃないのさ…。


さておき。
自分は今まで数回OJTトレーナを経験しているが、今回のOJTでは新たな手法が会社から提供された。
それは「コーチング」。


自分が初めてこの手法を知った(というか聞いた)のは、確か2年前、とある教育系MLでであった。確か、クライアント(生徒や部下など)を指導する際、クライアントが何を考えどうしたいと考えているかコミュニケーションを通じて汲み取り、強制的にではなく自主的に問題解決をしていけるよう導く、といったような手法だったように記憶している。
そして自分は、本屋へ行くと心理学系・宗教系・教育系・哲学系を一回りするということを日課としているのだが、ここ最近教育系のコーナーにてコーチングの文字が増えてきているな、と思ってはいた。それが会社でも耳にする事になるとはねぇ…。


そこで、改めて「コーチング」について調べてみた……が、個人的に有益だった情報はは以下の3点。

  • アメリカが発祥の地らしい
  • アメリカの精神科医ウィリアム・グラッサー提唱している「選択理論心理学」が関係している…?
  • コーチングには3つの哲学がある。
    • ①人は皆、無限の可能性を持っている
    • ②その人が必要とする答えは、すべてその人の中にある
    • ③その答えを見つけるためにはパートナーが必要である


自分がネットを使って調べたところでは、コーチングの詳細まで開示しているサイトを見つけることが出来ず、これぐらいしか確かそうな情報を得ることが出来なかった。
例えば、簡易的な性格分析テストのようなものを行い、クライアントをいくつか(基本は4つ)のタイプに分類して、それをコーチする際の参考とするとか、そういう話もあるらしい。自分としてはこの性格テストと分類の裏にある理論などの背景をとても知りたいのだが、結局得られず。


とりあえず分かった事について調べを進めてみる。
「選択理論心理学」についてはこんなサイトがあった。


「選択理論心理学」とは・・・
http://www.realiser.co.jp/foundation_technology.html


最先端心理学ですか……。うーむ。
企業によるサイトでの、この手の記事の信憑性云々の問題もあるが、まぁここではそれは置いておくとして。
このサイト内にはコーチングの文字は出てこないが、「選択理論」「ウィリアム・グラッサー」「コーチング」辺りでググッてみるとそれなりに引っかかってくるので、関わりは強いんだろう(大雑把)。
この理論が3つの哲学のうち「②その人が必要とする答えは、すべてその人の中にある」のベース?裏付け?となっているのかもしれない。


もしそうなのであれば、コーチングがアメリカ発祥というのもとりあえず納得。ただその手法が日本でそのまま通用するかというと、ちと疑問ではある。やっぱり文化的な違いというかコミュニケーションの重視度合いの違いもあるだろうからなぁ。


しかしなぁ、内的コントロール心理学とか言ってもなぁ、「自らの動機に見合ったものかどうか、本人が選択して行動に移る」ってのは、遺伝子のレベルまで下げなくたって当たり前な事を言ってるような気がするのだが…自分だけだろうか(ただ、マインドコントロールみたいに、その選択を無意識的に悪い方向へ行わせてしまうと問題だが)。自分が知っている範囲、例えば社会心理学で、その辺の話を無視してただ褒美をあげればよいと言っているようには見えないのだけど……勉強不足だったらすみません。ってこんな話はコーチングとは関係ないので置いておいて(苦笑。



あと「コーチング」そのものについて。


コーチングの薦め
http://homepage2.nifty.com/ripple/


このサイトはその手の筋では結構有名なところなんではないかと思う。まぁ何の根拠もないが、主催者はコーチングの資格を持っているらしいし…。ともかく、コーチングを熱心に推進しようとしているサイトとお見受した。
しかし、自分の中では正直ちょっとキナ臭いという印象。何だか、自分の体験を重視する余り、何でもコーチングで解決するというような姿勢が見え隠れするなぁ、とか思ってしまうためだ。


他にはこんなページも。
「カウンセリング」「コーチング」「コンサルタント」の違いについて言及されているページである。

カウンセリング・コンサルティングコーチング --- どれを受けるか?
http://www.cwo.zaq.ne.jp/coach/counseling/

大雑把にまとめると:



  カウンセリング コンサルティング コーチン
対象 個人 組織 両方
目的 個人の心理的安寧 組織の業績向上 両方
答えの所在 カウンセラーの助言 コンサルタントの提案 クライアントの気付き

それぞれの助言手法には長所・短所があって、とくに絶対的優劣はありません。ケース・バイ・ケースで合った助言手法(助言者)を見つけるべきです。
…(以下略)…


う〜〜ん、なるほど。


コーチングの書籍やサイトを見るたびに、「でもそれだと配属されたばかりの新人は反って混乱するだけなんじゃないの?」と常々思っていたのだが、このページの内容はそういう意味で大変腑に落ちる。相手の習熟度によって、アプローチ方法を変えていくことが必要なのだよな、やっぱり。



カウンセリングも、コーチングも、コンサルティングも、相手の考えや要望に歩み寄り、相手本位のアプローチを取る事は共通している。ただ、目指すところが違うのだ。



それにしても…。
このサイトの主催者自身はやはりコーチングの資格を持っているのだが、この位の見方が出来ることを、個人的には求めてしまうなぁ。手法を確立し色々な場面で適応させ問題解決を図っていくことは当然ながら大切だが、その手法はいつでもどこでも通用するとは限らないだろう。こと教育においては尚更。



総括として、会社でコーチングを導入するのは良い事だと思うのだが、この手のことを導入する際には一段上の視点からの情報提供も必要なんじゃないかなぁ、、、と強く思ってしまった。


カウンセリングについては誰でも少なからず知っているし、コンサルティングも重要性が認知されてきてそれ専属の部署や会社も出来てきている。そこへ「ほいっ」とコーチングについてのみの情報を与えられても、現場では混乱のもととなってしまいかねない。コーチングがそれぞれとどう違うのかについての情報も一緒に与えることで、より上手くコーチングの手法が機能するんじゃなかろうか……とか思ってみた。


もし、導入を決定した幹部連中の認識が「コーチング?良さそうジャン?やってみるべ」という程度の認識なら、呆れるだけですが。(w



…ていうか、長すぎるよこの文章(苦笑。すいません。

衝撃、そして、感謝

プライベートモードへ移行、そして引退…!えぇっ?!
先日の自分の文章がトドメに…?何だか申し訳ない…。
…という衝撃と動揺と後悔から1日。


…残念なことではありますが、でも、きっと、ご本人が熟考の上に決意されたことなのでしょう。


ただ、最後に一言言わせてもらうなら、あんまり敵味方を区別しすぎると、生きていくのが辛くなってしまうよ、ということでしょうか…。蟹座水星の自分への自戒もかねて。


一番付き合いの長かった方が引退されるのはやっぱり残念ですが、今まで、本当に、どうもありがとうございました。本当に感謝しています。m(_ _)m
どうか、お元気で。

あなたが関わってきた中で最悪のコード、ソース、プロジェクトを教えてください。

http://www.hatena.ne.jp/1087671647


はてなの質問より。
あぁぁああああ!何だか自分も身に覚えがありすぎて悲しくなってくる…(涙